走ることについて語るとき （第二話プラス）

大学，そして就職後もスポーツとはおよそ縁がなかった。
一介のサラリーマンとして，タバコ１日10～20本，晩酌毎日そこそこ美味いものを食べてた。
勤めて5年後には171cmにして67kg，ウエスト80cmまでになった。

学生時代53ｋｇ，入社時55kgで骨格の小さい我が身にこの体重は結構つらかった。
発車間際で東京駅の丸の内線から新幹線ホームまでの走ったら，苦しくなり横浜を過ぎても回復しなかったこともある。

これではイカンと食事制限をはじめた。特に米を減らして（夜は小ライスでお替りなし），腹八分目になればもったいなくても食べ残すようにした。
その甲斐あって，1年で60kgまで減量した。ただし，スポーツの習慣はまだなかった。
30歳になり結婚して，少しは健康的な生活をと思い，週2, 3回，区民体育館の温水プールに通った。
クロールのみ我流で続けた。水中で吐く事を重視し，多少息継ぎが上手くなった。
徐々に距離を伸ばし，最終的には25ｍプール20往復1ｋｍ泳げるようになった。もちろん，くるっとターンを決めることなんてできない。
25mで一瞬立って，壁を蹴って戻るというやつでだ。これをその後のノルマとし，1年ほど続けた。
体重は58kgと少し減り，ウエストは75cmぐらいだった。
しかし，プールで水虫をうつされたようで，悪化してきたのでプール通いを止めた。
帰宅後や週末に身体を動かすのは，子供と遊ぶ時だった。

そうして35歳の夏に，会社の先輩から突然「9月のランニング大会に出るぞ」と言われ，2つ返事で了解してしまった。

9月のランニング大会に向けて，少し練習しておくべ！
そんで，公園の400mトラックを走ったら5周でギブアップだった。
これりゃー完走できないわ。まずいなあー。

しかし，まだレースまで１ヵ月あるし，何とかなろうと開き直る。
翌日，2日後と立派に筋肉痛。階段の下りが特に辛い。
3日後にペースを落として（1km6分以上だったと思う），とにかく15分走ってみる。何とか出来た。
さらに2日後，今度は30分走に挑戦じゃ。またまた何とか出来た。
なんか嬉しかったねぇー　練習すればどんどん体力アップするじゃーないの。
次の週から家の周りに5.2kmコースを作り出し，夕飯後2時間おいてから走ることにした。
これを週3回こなした。
きついけど気持ちいいぞー（オイラハヤッパリMダ）
汗をたっぷりかいて風呂に入り，その後にやるビールは最高だった。
走っている最期の方はビール！ビール！と頭の中で叫んでいるし。
そう，このために走っているといっても過言ではにゃかった。

更に翌週からは酷なメニューを追加。
コースの後半に200mで6%程の坂があり，坂の下から家まで1.7kmある。これまでダッシュする。
レース前にマイコース5.2kmのタイムを計った。24分ほどだった！

そしていよいよ，2000年9月23日レース当日。
その名もプーマ東京ポート国際ロードレース2000！（5km，10kmがあり，5kmを走る）
有明からお台場を周回しゴールするコースだ。

オイラは初めのロードレースに臨んだ。


続くっ